シンガポールにおける家賃動向と不動産購入

シンガポールにおける家賃の上下の振幅は日本人の想像を超えるものがあります。
駐在員の方は赴任時期によっては、同じ予算でもかなり環境が異なるコンドミニアムに住む事もあるでしょう。
自分でシンガポールに来られた方には、給与から家賃を支払うという面で、他に使える金額が異なってきます。

大体の賃料の動向は、不動産価格に連動して動いていると考えてよいと思えます。
不動産価格の動向は、大まかですが
97年7月にタイから始まったアジア通貨危機を境に翌年底値、不動産価格が00年に上昇の山を見せるも、サーズにおける停滞で緩やかに下落。
05年くらいから上昇に転じ、08年にリーマンショックで転落。
そして09年に急上昇を見せています。
現在は97年以前のピークを越えた高値で推移しています。

賃貸価格は不動産価格に連動するも、その中でも地区の特性もあります。
例えば、サーズが流行した時期は、指定病院のあるノベナ周辺はかなりの安値での賃料でした。
また、同じ地区でもMRTに歩いて行ける場所とそうでない場所では賃料も異なるはずです。

面白いのは、オーナー次第で家賃が決まる面もあります。
同じ建物でも、各ユニットが別オーナーがシンガポールでは一般的です(一部同じ会社が全てを保有している場合もあります)。
各ユニットで置いてある家具等や内装が異なります(新築は内装はほぼ同じ)。
住みやすそうなユニットがそれより劣るユニットよりも安く借りられる場合もあります。

また、06年くらいからの急上昇に際し、賃貸から自らの住む不動産を購入した人達もいました。
長くシンガポールに住むにあたっては、購入した方が安いという判断なのでしょう。
永住権保持者夫婦2人であれば、HDBフラットも中古マーケットで購入可能です(CPF口座も支払いに使用可能)。
長くシンガポールにお住まいの方は住居のご購入も検討項目に入れてもいいかもしれません。